今日、再び一日医師体験に行ってきました。
前回、3月に行ったときよりもずっと密度の濃いものになったような気がします。
非常に多くの知識と経験を得た気がします。
単純な知識を一つ言いましょう。
患者さんのベッドを運ぶエレベーターは、普通のエレベーターより遅い。
なぜなら血圧や心拍数などのvital signが変化するから。
ある医師について回りました。
たまたまその人が(回診ではなく)治療するというので、その様子を間近で見ました。
え~と個人情報はかけませんが、放射線科にいって、患者さんの横の腹から管を入れて、つぶれた肺を元にもどすところをみました。
当然放射線を浴びてしまうので、被爆しないように、特殊な服を着ました。
その服は、鉛が入っているのです!!!
メチャメチャ重い!!
たった1時間の治療でしたが、もう肩がヤバい!
定期テスト以上に肩が凝りました。
「俺って体力なっ!これじゃ外科の手術とか絶対無理じゃん」とか思っちゃいました。
でも実はその鉛の服は、他の人のよりもたまたま重く、言い訳ですが革靴で長時間立っているのは辛いです。
そんなことはいいとして、(まあ鉛の体験は衝撃的でしたけど)
てか面倒なので、最も重要で、心に深く残ったことだけを書きます。
え~とまず、医師はあくまでリーダーであるということ。
病院で働いている人は、医師、看護師、助産師、薬剤師 理学療法士、作業療法士、放射線技師 医療事務の方など多くいます。
その中で医師なんてほんの少ししかいません。医師以外の人が病院で働いているのはその人達が必要だから。
当たり前のことかもしれない。でも以前は、「医師が偉いのだから他はそいつらに任せればよい」とする医師もいた。
僕が話を聞いた医師は、いつも看護師さんに命令ではなくお願いしているらしい。
いつも手を合わせて「お願いします」
医師も看護師のみんな忙しいのである。
ちなみに今の時期、夏休みをとっている医師の分も働かなくてはいけないので、さらに忙しいらしい。
彼が言うに、医療はチームでなされるが、医師はその中のリーダーに過ぎない。
「こういう治療をしよう」「ああいう風にしたほうがいい」などの提案をし、方針を決めるのだ。
別に偉いわけじゃないんだから命令なんて駄目だ。いつもお願いの精神で。
リハビリについて療法士さんの話を聞いた。
リハビリは、患者さんが元の生活、自立した生活をするために訓練するものだ。
それには不可欠なのは、患者の意志。
極論を言えば、手術は、患者がいやがっていても麻酔を指せば、できる。
しかし、リハビリはそうはいかない。
やはり患者の意志がなければ成功しないのだ。
療法士さんの話によると、患者にある一定の笑顔が見られれば、そのリハビリは8割方成功らしい。
しかしまだ問題はある。リハビリが終わった後、彼らは自宅に帰るが、10人中8人は外出しないでいるのだ。
なぜか。
それは、怖いというのもある。
しかし、恥ずかしいという心理も働くらしい。
僕は最初その意味が分からなかった。(恥ずかしいことながら)
彼らは、腕が曲がっていたり、車いすであったりといった、そういう部分をみられるのが恥ずかしいのだ。
現在、バリアフリーということで以前に比べれば障がい者が住みやすい社会となってきたように思われます。
しかしどうでしょう。駅の障がい者用トイレ、エスカレーターの車いすのためのライン・・・実際に障がい者が使っているところをみたことがありますか??
少ないでしょう。駅のトイレはすばらしいです。でも車いすにとってまだまだ駅は利用しにくい。改札は狭いし、上り下りは必ずある。切符だってあの高さじゃ買えないでしょう。
こういった矛盾がまだ社会には残されているの現状ではないでしょうか。
そのような苦労を乗り越えみんな生きています。
医師が、そういうふうに患者さんが生きてきたこと、リハビリをしてまた苦しい生活にもどるということを頭に入れるのと、入れないのでは、
同じ数分間の診療でも、違うものになるのではないでしょうか。
患者さんを自宅に帰すまで医療である。
そのために医師は、ほかの医療従事者と連携をとり、協力するとともに、リーダーシップを発揮し、患者によりよい治療を提供することに最善を尽くさなくてはいけない。
もちろん患者主体の医療というものも必須条件になろう。
あ、それと【いい医者の条件】も聞いてきました。
知識があること
人当たりがいいこと
そして何より、明るいことだそうです。
最後は、どうかな~~~w
まあがんばるしかないです。
では、また
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